日本の寄付が少ない要因①
- 投稿日:2023年 4月 8日
- テーマ:その他
日本の寄付額はここ10年で2.5倍と、大きな増加の傾向を見せています。
しかし寄付額のうち、ふるさと納税による寄付が約50%を占めていることから、
同じ税金を払うならば応援したい自治体に、更に返礼品を受け取れるという
消極的な理由からになります。
寄付が増加傾向にあることからも、日本人に「助け合いの精神」がまったくないとは言い難いようです。
昔から「お互い様の精神」は、よく聞く言葉になります。
しかしながら寄付やボランティアが深く根付いていないのが現状になります。
日本人の寄付が少ない要因の一つ目に、「寄付先への信用度」があります。
日本は他国と比べて、慈善団体に関しての信頼感が著しく低いと言われています。
「NPOなどのボランティア団体はあやしい」
「募金が世のために使われているのか不安」
といった活動の不透明さによるものが障害となっています。
東日本大震災では、震災復興支援金をあるNPO代表が
12億円を飲み食い、海外旅行、身内企業に流用した事件もありました。
1つの不祥事が他の多くの団体のイメージに悪影響を与えてしまった実例になります。
これにはメディアにも問題があり、報道する際に不祥事を起した個別団体名ではなく、
「NPO法人」と一括りにして報道されてきたことも大きいといえます。
寄付する文化がない私たち日本人は、寄付する先の設立の経緯や
その活動内容について調べることもしません。
NPOには情報公開の義務がありますので、
NPO自身がより情報を広く発信する必要はありますが、
単にメディアの情報を鵜呑みにすることが一番危険なことなのです。
つづく・・・
石川シュウジ