沈む夕日に感謝する
- 投稿日:2021年 12月31日
- テーマ:理念

今年も残すところ数時間、今年最後の通信を書いています。
北九州に南蔵院というお寺があり、住職の林覚乗師が書いた
「夕日」という書にまつわるお話です。
「正月に初日の出を拝む人は多いが、大晦日の夕日を拝む人は少ない。
毎年大晦日の夕日を眺め、お天道様、今年一年ありがとうございました、
と感謝できる人こそが豊かな人生を送ることができるのではないか」というものです。
元日の祈りは、どちらかというと「今年一年がよい年であるように」という
神頼みが起こりやすいものですが、一年最後の夕日を拝むのは、一年の出来事に対して、
ただ「ありがとうございました」の一念だけなのです。
残念ながら今日の北上市は雪が降りつもる荒れた天気で、夕日を
拝むことはできませんでしたが、西を向き手を合わせました。
これは大みそかに限ることではなく、毎晩寝る前に「今日一日、
素晴らしい日だった。今日、出会った人々、起こった出来事に
感謝いたします。」と振り返ることで、改めて身の周りの
「ご縁」「ご恩」に気づくのだ思います。
一年が過ぎるこの時間、一年間の「ご縁」「ご恩」について
考えてみることは、新しい年を迎えるためにも意義あること
ではないでしょうか。
代表取締役 石川シュウジ
幸せな結末

IBCラジオから、今日12月30日は大滝詠一さん
(岩手県奥州市江刺梁川生まれ)が亡くなった日だというアナウンサーの声。
続けて彼の作った曲「幸せな結末」が流れてきた。
♪髪をほどいた 君の仕草が 泣いているようで 胸で騒ぐよ
振り返るのは 終わりにしよう 他の誰でもなく 今夜君は僕のもの♪
大滝詠一さんの人気曲ランキングを見ると、以下の通り「幸せな結末」がトップ。
1.幸せな結末
2.君は天然色
3.さらばシベリア鉄道
大滝さんは、亡くなった当日ひと仕事終え、
夕方5時過ぎにスタジオから自宅に戻り、
夫人の静子さんと日常会話をしていました。
最期の瞬間は突然訪れたようです。
夕食前だからリンゴでも食べるかなと思い、
静子さんが皮をむいている途中に突然、
「ママ、ありがとう!」と大きな声が。
振り返ると、椅子にもたれ掛かり、ぐったりとしています。
その後状態が急変して帰らぬ人となりました。
死因は解離性大動脈瘤でした。
静子さんは「最期の言葉は、全て支えて見守って下さった方々に
『ありがとう』と代わりに御礼を述べてほしい、
ということだったのだと思います」と語っています。
感謝の言葉で人生を終えられた大滝詠一さん
「幸せな結末」は自分で選びたいものですね!合掌
代表取締役 石川シュウジ
年末の風物詩 餅つき

餅つきは昔、日本の年の暮れの風物詩のひとつでした。
我が家では、毎年恒例行事として餅つきをし、
鏡餅やのし餅を作っておりましたが、
今年は妻も忙しくどうも餅つきはできそうにありません。
さて餅つきは、12月28日か12月30日に行うことが多いですね。
祖母が生きている時に、29日は「苦持ち」といい、
九が苦に通ずるから縁起が悪いと再三聞かされておりました。
逆に福(29[ふく])をもたらすといって、この日に餅つきをするお寺もあるそうです。
我が家の息子たちが小学生の頃までは、臼と杵で本格的に餅つきをしました。
私は杵を振りお餅をつく係、母は方言で「えんどり」といってお餅をひっくり返す係です。
二人は息を合わせながら、ついては餅を返し、むらなく、きめ細かくつきあげます。
えんどりする人はぬるま湯で手を湿しながら、餅を折り畳むようにします。
この餅を折り畳む時に空気も一緒に混ぜ込まれることで、ふんわりとしたお餅に仕上がります。
餅を焼いた時に風船の様に膨らむのは、中に空気が入っている証拠なのです。
このえんどりの少ないお餅は、空気が入らないので硬い餅となるのです。
母が介護を必要としてからは、えんどりも出来ないので
餅つき機械を使用して年末恒例行事を続けてきました。
機械を使ったお餅の肌は、どうしてもむらができニキビ面になります。
臼でついた餅は、その名の通りもち肌で美しいものでした。
母が亡くなって10年、機械での餅つきも今年で
途切れそうです。またひとつ風物詩が消えていきますね。