震災を風化させないための語り部バス
- 投稿日:2023年 3月27日
- テーマ:その他
APRA(アジア・パシフィック・ルネッサンス協会)の交流会で、
3月25日に宿泊したのが、南三陸町にある南三陸ホテル観洋。
このホテルの特徴は、全室オーシャンビューで、天気が良ければ部屋や露天風呂から
朝日を見ることができることです。
残念ながら26日の朝は小雨模様の曇天で、朝日を拝むことができませんでした。
実はホテル観洋さんには、他の宿泊施設にはない大きな特徴があるのです。
それはロケーションが良いとか、スタッフのサービスが良いとかというものではありません。
東日本大震災からの経験を学びとして、お客様に提供しているところです。震災を風化させない為に、
スタッフが町をバスで案内する『語り部バス』を毎日運行しているのです。
今回「語り部バス」の語り部を担当してくれたのはホテルのスタッフの伊藤俊さん。
彼は南三陸町議会議員でもありました。
約1時間バスで町内を回るのですが、伊藤さん自身が津波で住まいを流されていますので、
当時の様子が生々しく伝わってきます。
今となっては綺麗に復興された南三陸町。語り部から直接当時のお話を聞かないと、
津波の被害の跡を探すことさえ難しい状況です。
伊藤さんの話を聞きくと、これは後世に語り継ぐ重要性を感じ、
是非知人友人にも聞かせたくなるものです。
これまでに45万人もの方が「語り部バス」の車窓から被災地を眺めたとのことでした。
震災を語り継ぐという「学び」が、南三陸町の観光資源となっています。
是非とも各地の被災地に足を運んでください。
お金を落すことが一番の復興になるのです。
石川シュウジ