遂げずばやまじ精神
- 投稿日:2023年 1月 8日
- テーマ:その他
人間学を学ぶ月刊誌「致知」の202年1月の特集は「遂げずばやまじ」。
この言葉の意味は、目標を持ったら成功するまでは絶対にやめないという
固い決意の言葉になります。
この言葉を残したのは、江戸時代の蘭学者・大槻玄沢になります。
1757年(宝暦七年)、陸奥国磐井軍中里村(現・岩手県一関市)に生を受けます。
「解体新書」を記した杉田玄白、前野良沢の高弟として蘭学の基礎を築き、
開花させた日本蘭学史上の巨匠ですが、広く知られた人物ではありません。
西洋医学の知見をいち早く世に広めることを重視した杉田玄白は、
十分な翻訳ではないことを承知の上で1774年に「解体新書」を出版します。
これを長年憂慮し、改訳版の出版という大役を愛弟子の大槻玄沢に託したのです。
玄沢はその翻訳に要した歳月は36年。玄沢が71歳で生涯を閉じるその前年に
「重訂解体新書」が、日の目を見ることとなったのです。
「およそ事業は、みだりに興すことあるべからず。
思ひさだめて興すことあれば、遂げずばやまじ精神なるべからず」
お正月の松の内も終わり、皆さんも一年の目標を立てたことだと思います。
短期的なものだけではなく生涯かけて打ち込むべき仕事を持っている人は
その覚悟が違っているものです。
岩手の先人の言葉として覚えていたいものです。
石川シュウジ