海賊と呼ばれた男・出光佐三
- 投稿日:2023年 2月 6日
- テーマ:本

百田尚樹さんの著書「海賊と呼ばれた男」のモデルは出光興産の創業者、出光佐三光になります。
百田さんは本を書き上げこんなコメントを残しています。
【百田さんコメント】 *2012年のコメントだと思います。
二年前のある日、テレビ関係の友人と雑談している時、
「日章丸事件って知ってる?」と訊かれました。
知らないと答える私に、彼女が概要を説明してくれたのですが、
それは俄かには信じられない事件でした。
いまだ戦争の痛手から立ち直れないでいた昭和 28 年、
「七人の魔女」と呼ばれる強大な力を持つ国際石油メジャーと
大英帝国を敵に回して、堂々と渡り合い、世界をあっと言わせた
「日章丸」というタンカーがあったというのです。
興味を抱いた私は早速調べてみましたが、事件の全貌を知るにつれ、
驚愕すると同時に震えが止まらなくなりました。
そこには現代の日本人が忘れかけている「勇気」「誇り」「闘志」そして「義」の心を
持った男たちの姿があったからです。
しかしそれ以上に私を驚かせたことがありました。
それは、そんな男たちを率いた一人の気骨ある経営者の人生です。
その九十五年の生涯はまさしく凄絶としか言いようのないものでした。
――なんという凄い男がいたんや!
私は「この男を書きたい!」と心から思いました。
いや――書かねばならない!
この素晴らしい男を一人でも多くの日本人に知ってもらいたい!
それが作家としての使命だ。
気が付けば、取り憑かれたようにワープロに向かっていました。
小説家になって六年、執筆しながらこれほどの充実感を覚えた ことはありません。
この作品は「小説」という形を取っていますが、登場人物はすべて実在しました。
そしてここに描かれた出来事は本当にあったことです。
この奇跡のような英雄たちの物語が、一人でも多くの日本人に届くことを心から願っています。
(「海賊と呼ばれた男」は会社の本棚にありますら、是非読んで欲しいものです。)
石川シュウジ