日本とスリランカの深い関係④
- 投稿日:2023年 1月18日
- テーマ:その他
サンフランシスコ講和会議でスリランカ代表の蔵相ジャヤワルダナ氏は、
日本を自由な独立国にすべきこと、日本への賠償請求権を放棄することを主張。
彼の演説に各国が賛同したおかげで日本は米ソ英中4国の領土に分割されることなく
賠償金を支払うこともなく戦後の国際社会に復帰できたのです。
日本が戦後初めて正式な国交を結んだ国は、スリランカです。
後にそのスリランカの大統領となったジャヤワルダナ氏は、
遺言に次のような一文を書き残しています。
「自分はこれからもスリランカと日本という二つの国の行く末を見守りたい。
だから、二つの目の角膜の一つをスリランカ人に、もう一つを日本人に移植してほしい」
この遺言どおり、片目の角膜は群馬県に住む女性に移植されました。
後に国内で初めて角膜移植を推進する団体が生まれたのも、
もとを辿れば彼のおかげなのです。
ところが日本とスリランカとの関係は、 戦後、ほとんど語られることはありません。
かつて吉田茂首相は、「スリランカへの恩を、日本人は未来永劫伝えなければならない」と言っていたものです。
今私たちが平和に暮らせるのは、スリランカのおかげであることを忘れてはならないのです。
石川シュウジ