ねんきん定期便のワナ
- 投稿日:2023年 5月18日
- テーマ:その他
令和 5 年度の「ねんきん定期便」が 3 月に届いているが、
もう直ぐ 62 才の誕生日を迎えるにあたり、今一度中身を確認してみる。
ハガキには「これまでの保険料納付額」には、これまでの累計額が記載されているが、
国に収めた年金保険料のうち、個人負担分しか記載されておりません。
実は社会保険料の半額は、会社が肩代わりして支払っている。
本来であれば、個人負担分と会社負担分を加えた倍の額が、
社会保険料の納付総額として記載されるべきである。
経営側からすれば、社会保険料は人件費の一部だと考えていたが、
会社が負担した社会保険料が、社員の皆様の年金に上乗せされないのでは全く無意味である。
それではなぜ会社負担分を国は記載しないのか?
これは、厚生年金が支払い損であることがバレバレだからです。
社員の皆様にとって気になる、自分が積み立ててきた納付額についてだけが記載されているのです。
簡単にいうと、双方が収めた年金保険料のうち、半分が国によって「詐取」されています。
そのお金がどこに回されるかというと、国民年金(基礎年金)の赤字の補塡なのです。
これが現在、国が厚生年金をパートにまで拡大して保険料収入を増やすことに躍起となっている理由なのです。
問題を先延ばしし、現役世代を犠牲にしていることになるのです。
社会保険料の負担が年々重くなり、会社が賃上げしても社員の手取りは
逆に減っていく事態になっていることを巧みにごまかしている一例が、
この「ねんきん定期便」なのです。
石川シュウジ