人生のエンドロール
- 投稿日:2023年 6月17日
- テーマ:その他
あなたは映画のエンドロールを最後まで観る方ですか?
それとも出口の混雑を避けるために観ない方ですか?
私は余韻を楽しむために最後まで観て会場が明るくなってから立ちます。
このエンドロールには、映画に登場したすべての役者、スタッフ、関係者の名前が流れて行きます。
一本の映画を創るのには、驚くほど多くの人間が関わっていることが分かります。
エンドロールの最後は監督の名前で締めることが多いようです。
時にはNG集で楽しませる映画もありますね。
ジャッキー・チェンの映画はNG集まで観て一本の作品になっています。
さて自分の人生を映画に例えると、主演が自分であることは間違いないことですが、
実は最も重要な監督の役割を果たしたのか、これが最後に問われるのです。
監督の最大の仕事は、OKを出すこと。撮影現場で、あるシーンを撮り終えると、
監督はその場で、OKかNGを出します。
NGが出ればもう一度やり直し、OKが出れば次の撮影に進みます。
OKを出すということは、そのシーンに監督が責任を持つことを意味します。
だからこそ、納得がいくまで、NGを出し続けることもあります。
そして撮影だけでなく、監督は映画作りの全ての工程で、
ひとつひとつにOKを出していくのです。
そして映画の本編を撮り終わり、エンドロールの編集に移ります。
どんな人生の映画であれ、OKを出せるのは、唯一監督だけ。
私の人生の監督は、まぎれもなく私自身であったと、
胸を張って人生を終え、最後に名前を残します。
人生のエンドロールは、自分の人生に対する責任と誇り、
そして何よりもそれを見守ってくれた数多くの人々へ
「ありがとう」を表明するものなのです。
私の映画には、NG集が必須です。
合わせて予告編があると観客だけではなく
自分もワクワクしますね。
監督 石川シュウジ