養老の滝伝説(岐阜県養老町)
山奥に病気で寝たきりの父親と、幼い息子が二人で住んでいた。息子は毎日山で薪を拾っては、町へ売りに行ったり、谷で魚を捕ったりして暮らしていた。
ある日、息子が薪拾いに夢中になってしまい、山の中で野宿し、一夜明けるとどこからか甘い良い香りがしてくる。匂いの元を探して歩いていると、霧で足下が見えなかったので、深い谷底に落ちてしまった。そこには大きな滝壺があって、甘い匂いはその滝の匂いだった。
息子は水を手ですくって一口飲んでみると、体中が熱くなって元気が出てくるような気がした。これは父親の病気にも効くかもしれないと思い、滝の水を持っていた瓢箪に入れて持ち帰って父親に飲ませた。
すると父親は、これは酒じゃと言う。不思議なことに次の日から父親の病気がよくなり、何ヶ月かするとすっかり元気になった。この噂は国中に広まり、感心な息子が年老いた父親を養ったことから、養老の滝と言われて長く語りつがれた。
この話を聞いた元正天皇は「日頃から父を大切にしていた男のために、神様が美酒を授けてくださったのだろう」と感動されました。
養老町マスコットキャラクター「スマイルげんちゃん」
この「養老の滝」の伝説にヒントを得て、9月15日を「としよりの日」とし、その後国民の祝日「敬老の日」制定に
つながったのです。今年は9月18日が「敬老の日」です。
人生の先輩を敬うという気持ちは、古くから大切にされてきたのです。
今日は、ご長寿を祝い乾杯しましょう!
「やり方」と「あり方」
- 投稿日:2023年 9月17日
- テーマ:その他
「やり方」と「あり方」、よく使われる言葉だと思っていたのですが、意外と知らない人が多いと感じていますので、改めて説明いたします。
「やり方」とは、目に見えるスキルとか方法のことで、「あり方」とは、心構え、志、自分がどうあるべきか、本質とも言える目にみえないものです。
大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手が、なぜ素晴らしいのか。彼の生まれ持った体格や運動能力という資質の良さがあります。更に常に技術を磨き続けるプロとしてのスキルアップがあります。しかし彼が最も大切にしているのは、人間としてのスタンスではないのでしょうか。
野球ファンのみならず対戦相手や審判までも惹きつける魅力は、彼の人間性に他なりません。
どんなに資質がよく、スキルも持っていても伸びない人がいますが、根っこに当たるスタンスを見直してみると、必ず好転していくものだと私は信じます。
かつて日本の寺子屋で教えていたのは「あり方」が主流でした。
しかし戦後となって私たちが学んできたのは「やり方」だけであり、「あり方」と言われても知らないのは、仕方がないことなのです。
しかし「あり方」を教えてくれる師は、自分で求め探さないと決して出会うことはありません。
さて、あなた自身はどうありたいですか?
石川シュウジ
「to do good」の前に「to be good」
- 投稿日:2023年 9月16日
- テーマ:その他
ウシオ電機会長の牛尾治郎氏が、若い頃に就職で悩んでいたころに、天下の碩学といわれた安岡正篤氏にいわれたことばがあります。
「to do good」 を考える前に「to be good」を目指しなさい。
それまで私は、あれをしたい、これをしたいと、「to do good」ばかりを考えていた。
そうではなく、「to be good」。つまり、よりよくあろうと自分を修める。
その軸がしっかりしていなければ何もできないし、何者にもなり得ないのだと痛感させられた。
それ以来、私は事あるごとに、「to do goodの前に、to be good」と反芻し、自身を戒めてきた。この言葉のおかげで今があると思う。
牛尾治郎氏
私たちは、ついつい物事に対応するときに、うまくやろう、格好よくやろう(to do good)としていましまいます。しかし、大切なのは正しくあろう (to be good)とすることです。
スピーチでは、上手に話そうとするよりも、たどたどしくても自分の言葉で、全力で話す方が伝わるものです。
朝礼でのスピーチは、「うまくやるより、全力でやる!」
石川シュウジ