マーガリンは危険なのか?
- 投稿日:2023年 8月31日
- テーマ:その他
「トランス脂肪酸」を聞いたことがあるでしょうか。トランス脂肪酸を過剰に摂取した場合、
心臓病のリスクを高めることが指摘されており、アメリカではかなり厳密に使用を制限されています。
一方、実は日本での制限はアメリカほど厳しくなく、普通に売っているマーガリンは、
トランス脂肪酸を含む代表的な商品ですが、マーガリンは本当に危険なのでしょうか?
マーガリンの主原料は大豆油や菜種油、コーン油など、液状の植物油です。
その他、水や塩、香料、乳化剤などを加えて作ります。
この液状の油を使いやすい硬さにするために、これまで部分水素添加油脂が使われていました。
この過程で「トランス脂肪酸」が作られるのです。
今では、植物油脂のパーム油などが起源の新ブレンド油脂に置換えされ、トランス脂肪酸の低減が図られています。
日本の食品安全委員会は「トランス脂肪酸の摂取量について、
日本人の大多数が WHO の勧告(目標)基準であるエネルギー比1%未満であり、
通常の食生活では健康への影響は小さい」と発表しています。
現在、マーガリン10g当りに含まれるトランス脂肪酸の量は、約0.1gです。
ちなみにバターのトランス脂肪酸含量は、10g当り約0.2gとされていますので、
もはやバターよりもマーガリンの方が、トランス脂肪酸が少ないとも言えます。
現在流通しているマーガリンは安全なものです。
石川シュウジ
マーガリン誕生秘話
- 投稿日:2023年 8月30日
- テーマ:その他

マーガリンはバターと似ているのは、実はバターのピンチヒッターとして生まれたのです。
その誕生は1869年のフランス。日本では明治2年、戊辰戦争が終結し、
東京横浜間で電信が開通した年にあたります。
当時のフランスはナポレオン一世の甥、ナポレオン三世の治世でした。
折しも、隣国プロシアとの戦争でバターが大変欠乏し、困っていました。
そこでナポレオン三世がバターの代用品を懸賞募集したところ、見事に選ばれたのがメージュ・ムーリェという科学者が考案した、牛脂のやわらかい部分と牛乳を混ぜ、冷やし固めてバター様にしたものだったのです。
これが、マーガリンの原型です。ちなみに、マーガリンという名前は「真珠」を意味するギリシャ語「Margarite」に由来しているといいます。製造途中でできる脂の粒子が美しい真珠の粒のように見えたことからこの名前がついたそうです。
その後マーガリンは、ヨーロッパの国々さらにはアメリカへと、世界に広がっていきました。
日本に入ってきたのは、明治の中頃。誕生からそう長い年月は経っていませんね。
名前はマーガリンではなく「人造バター」と呼ばれていたようです(今も辞書を引くとそう出ています) 。
マーガリンはトランス脂肪酸を含んでおり、身体に悪いと言う風潮があります。
「人造バター」と言われると、益々身体に悪いイメージになります。
しかし今でもスーパーには沢山の種類のマーガリンが売られています。
それではなぜ身体に悪い商品を、消費者に販売しているのでしょうか?
少し調べてみますね。つづく
石川シュウジ
のぞみはありませんが、ひかりはあります
- 投稿日:2023年 8月29日
- テーマ:

心理学者の河合隼雄さんの逸話をご紹介いたします。
学会で出張していた河合さんに、患者さんから自殺をほのめかすような切羽詰まった電話が入ります。
学会終了後、自分が駆け付けたからといって何ができるのかと思いながらも、足早に駅に向かいます。
夜遅い時間に新幹線の切符売り場に到着。すると駅員さんに、「のぞみはもうありません」といわれて絶句した河合さん。その後に「ひかりはあります」といわれ、なんと素晴らしい言葉だと感激されたそうです。
思わず、「望みはないけど、光はある!」と大声で繰り返す河合さん。
そうしたら駅員さんが「あっ、"こだま"が帰ってきた。」とつぶやいたとのこと。
駅員さんも終電近くになり「のぞみは終わり、ひかりならまだあります」と事実を述べただけなのでしょう。
これを仏教的に解釈すると、わたしたちが希望(のぞみ)を失っても、
仏さまの「ひかり」はわたしたちを照らしていると受け取れます。
実は私たちは、ちょっとした言葉に勇気を貰う時があります。
まずは自分が世の光となって、半径5m程の周囲を明るく照らすことはできるはずですね。
石川シュウジ