定年退職「男は終着、女は始発」
- 投稿日:2023年 9月14日
- テーマ:その他

そろそろ定年が近づいてきたと考えた夫が、実家のある岩手の山々を指し、目を輝かせて宣言する。「ほら!退職したら2人でハイキングや釣り、スキーが楽しめるよ」。満足げな夫の表情は、しかし長くは続かない。40年以上連れ添った妻は「そんなこと、いつ決めたの?」と厳しく追及する。「私が都会を離れて、あなたの趣味にずっと付き合っていられると思うなら、あなたはどうかしている」
マサチューセッツ工科大学が行った研究では、定年退職後の人生を表現するのにどんな言葉を使うかを調査したところ、男女間で決定的な違いがあることがわかった。中高年や定年世代の男性は「休息」「リラックス」「趣味」など、退職後の生活設計パンフレットに載っていそうな言葉を使う人が圧倒的に多かった。一方、同年代の女性は「自由」「平和」「自分のための時間」などの表現で退職後の人生について語っていた。
男性が定年退職を「やっとパートナーと過ごせる機会」と考えがちなのに対し、女性は生活習慣が確立され、友人たちとのつながりの中で不可欠な人間関係、経験の共有、笑顔に満ちた日々を送っている傾向がある。
つまり定年退職は、男にとっては終着駅であり、女にとっては始発駅なのである。
近年増加している定年離婚や熟年離婚。還暦を過ぎた私の同級生を見回しても、どうも女性の方が元気で、男性の分が悪い。
せめて男性陣よ、粗大ゴミと言われないように家から出て働きましょう!
石川シュウジ