「生きるリスク」そんな状況じゃないよ!



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2013年7月2日付けの業界紙新聞「リフォーム産業新聞」に載ったの記事を読み返す。
少子高齢化のスピードが早い岩手県の田舎ならではの悩みを書いていますが、
2017年7月現在はその予想をはるかに超えて加速しております。
最近のベストセラー「未来の年表 人口減少日本でこれから起こること(講談社現代新書」)の
主な内容を上げてみると
第1部 人口減少カレンダー
2017年 「おばあちゃん大国」に変化
2018年 国立大学が倒産の危機へ
2019年 IT技術者が不足し始め、技術大国の地位揺らぐ
2020年 女性の2人に1人が50歳以上に
2021年 介護離職が大量発生する
2022年 「ひとり暮らし社会」が本格化する
2023年 企業の人件費がピークを迎え、経営を苦しめる
2024年 3人に1人が65歳以上の「超・高齢者大国」へ
2025年 ついに東京都も人口減少へ
2026年 認知症患者が700万人規模に
2027年 輸血用血液が不足する
2030年 百貨店も銀行も老人ホームも地方から消える
2033年 全国の住宅の3戸に1戸が空き家になる
・・・ほか

以下自分の書いた2013年の文章を読むと
全く危機感がない様に思えてくる。既にそんな状況ではない!

【記事】
最近高齢のお客様と打ち合わせをしていると、「私たちは年金暮らしだからお金がなくて、リフォームしたいのだけど先行き不安で・・・」とか「石川さん私たちの家や不動産買ってくれないかしら!」などと言われることが多くあります。

2011年厚生労働省の発表では、日本人平均寿命は女性85.9歳、弾性79.4歳となりました。長生き出来ることはとても素晴らしいことですが、私ももうすぐ52歳で徐々に人生の終わり方を考える年齢となり老後の資金の事を考えると不安になってきます。現在私にはリタイアした後の残りの人生をゆっくり楽しむまでの預金はありません。更に国からの公的年金も予定通りいただけるかどうかも全く怪しいものです。これまでの人生は若くして家族を残す「死ぬリスク」を考えれば良かったのですが、長生きするという「生きるリスク」を年々考えなければならなくなってきていることを実感しています。

例えば、退職する65 歳から平均寿命の85 歳までの20年間の必要な生活費を考えます。生命保険文化センター調べでは、ゆとりある生活費の平均額は月38 万円ですので、仮に必要な年間の生活費を400 万円とします。(私たちの年代では公的年金をいただけたら儲けものと考えましょう!金利もゼロと考えます。)単純に年400 万円を20 年間使うには65 歳の時に8,000 万円が必要になります。25年生きれば1億円の資金が必要になります。はっきり言って私には逆立ちしても無理な金額です。この金額も元気に暮らすことを条件としていますので、長生きするとそれに伴い病気をしたり介護が必要になるともっと沢山の資金が必要となってきます。私たち日本人にとっていつまで長生きするのか、これこそが一番のリスクとなったのです。金利ゼロの日本は世界では異常な国なのです。

私の仕事は住宅のリフォーム工事を請け負うものです。住宅も経年劣化していきますので維持管理するコストが発生してきます。大きな家にはそれ相当のコストがかかります。大きなお屋敷には固定資産税がかかります。右肩上がりの時代には不動産を持つことは資産として価値のあるものでしたが、これからの日本では売れない不動産は大きなリスクとなっていくのです。ですから一番最初に書いた様に私に不動産を買ってはくれまいかというお客様がいるのです。更に大きな家を建てて失敗したと嘆くのです。息子たちはあてにならないし・・・とも言います。

少子高齢化社会では、住まいや不動産が今後資産ではなくリスクとなる時代であることを十分に考慮しないといけません。岩手県の大きな家は尚更リスクが高いのです。大きな住まいをお持ちのお客様に減築を勧めるのもこれからかかるランニングコストが大きなリスクになるからなのです。こんなことを書くと、リフォームの仕事がこなくなって廃業しなければなりませんね!特にも定年退職をされセカンドステージを見据えてリフォームを考えている方には大切なお話だと思います。

弊社で提唱している「住育の家」は小さくても暮らしやすい家ですので、これからの時代のトレンドになっていくものと思われます。


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