「損税」ってご存じですか?
- 投稿日:2025年 4月30日
- テーマ:介護
今日は、経営者として憤りを感じていることを書きます。
弊社の決算は12月末日、2月末までに決算報告を無事に終えておりますが、
今回の決算処理で、消費税が問題になりました。
弊社には、リフォーム部門と介護部門があります。これまではリフォーム部門の売上の方が大きかったのですが、昨年は介護部門が逆転し売り上げを伸ばしております。そこで決算処理で浮上したのが消費税の払い過ぎ、いわゆる「損税」の問題になります。
「医療や介護は非課税」とされています。介護施設はご利用者様に消費税の負担を求めることができない一方、
食材や消耗品等の購入費や外部委託費、水道光熱費などにかかる消費税は負担しなければならなくなっています。
決算処理で、払った消費税が還付されることなく払い損なのです。完全に私の勉強不足でした。
(国はトヨタ自動車など輸出大企業20社に対し、消費税額2兆1803億円を還付しているのに、医療機関・介護施設には無いのです)
本来消費税は最終消費者に転嫁するという原則に反するこの仕組みにより、いわゆる「損税」が発生しこれが全国の介護施設や医療機関の経営を圧迫しているのです。
政府は、次の2点において嘘をついてきたことになるのです。
①国民に、医療保険・介護保険には消費税をかけないと言いながら内税の形で支払わせている
②本来は最終消費者が支払うべき消費税を、医療保険・介護保険では事業者に支払わせている
弊社の売上の多くを非課税である介護部門が占めることになって初めて知った不合理な「損税」の問題。
医療機関や介護施設の経営者はどうしてこの問題の解決を大声で叫ばないのだろうか?
デイサービスの半数が赤字である状況はこの「損税」の問題が大きいと考える。
私は私憤(しふん)ではなく公憤(こうふん)している。
石川シュウジ