テーラー伊三郎
- 投稿日:2018年 4月20日
- テーマ:本
岩手の家を暖かく変える「ぺっこ暖」の絆すてーしょん・代表石川です。
久々に面白い本、川瀬七緒著「テーラー伊三郎」を読みました。
妻が借りてきた本があり夜布団に入ってパラパラとめくります。
最初の出だし20ページで心を鷲づかみにされます。
年老いた仕立て職人と無気力な男子高校生が、死にかけた田舎町に〝革命〟を起こす!
この最初のシチュエーション設定に、著者の異質性いや変態性を感じます。
これは面白いかも・・・私の中の変態性が顔を出してきます。
福島県のとある架空の街で起こる事件から物語がスタートしますが、
クセの強い登場人物の会話には福島弁がいたるところで使われます。
私は学生時代福島市に住んだことがあり、語尾の上がるイントネーションが
頭の中をぐるぐると回り登場人物に親しみを感じ生き生きと躍動するのです。
田舎を覆う閉塞感ともいえる既成概念は本当に正しいのか。
多様性と言いながら、凝り固まった価値観を押し付ける賢者たち。
狭い世界から外の世界へ一歩踏み出す勇気。
互いを認めあいながらも自分の人生は、誰にもゆだねてはいけないこと。
おもねるな!謝るな!
この本から笑いと勇気を頂きました。
是非この本をとってみてくなんしょ!