窯業サイディング性質(湿乾伸縮)1
一般住宅の外壁として最も使われている窯業系サイディングの性質について考えてみましょう。
突然の雨に戸惑うことがありますよね!実はこの雨のお陰で普段見えないものが見えるのです。
この上の写真はある通りすがりの住宅ですが、外壁がまだら模様になっています。
これは新築当時からの模様ではありません。
降り始めた雨に濡れた外壁。次第に雨水がしみ込んでいる様子なのです。
あと30分もすると全ての外壁に水がしみ込みまだら模様が見えなくなります。
実はこの外壁の塗装状態はあまり良くない事を意味しています。
1990年以降に新築した3階建て以下の住宅の外壁の、約75%は窯業サイディングであるといわれています。
窯業サイディングとは、セメントと木質系成分を混合して製造される「サイディングボード」の事を指します。
この窯業サイディングにはある特徴があります。
吸水、吸湿すると0.1~0.15%伸びる性質をもっています。
つまり外壁一枚3,030㎜では3~4.5㎜伸び、乾燥すると元に戻ります。
これを繰り返すことで塗膜のハクリや塗膜のふくれ
シール目地の切れ、更には基盤の破断や反りが生じます。
先の現場の写真はサイディングの表面塗装の防水機能が既に無くなり
雨水が基盤にしみ込んでいることを意味しています。
そこでこの 窯業サイディングの 基板特性を考慮し、 水や湿気を吸わせないことが重要になってきます。
↓
早めに外壁表面の塗装によって防水をかけることをおススメいたします!
色が綺麗だからまだ塗装しなくても良いと考えるのは危険です。霧吹きや水道の水をかけて、まだら模様にならなければ防水機能が有効な証拠です。
ご自宅で一度試して下さい。ハッキリとわかります。