一見さんお断りの意味

  • 投稿日:2018年 6月12日
  • テーマ:理念


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祇園の中でも最も格式の高い、由緒のあるお茶屋さん「一力亭」に行く幸運に恵まれました。
一見さんお断りというお店に入るには勇気がいるもので、日本のしきたりを味わうよい機会となりました。
ところで私はこれまで「一見さんお断り」というしきたりは、古臭くお客様を下に見ている決まりごとだと思っていました。ところがお茶屋さんに入り女将のお話を聞いているともっともなことだと感じています。
以下に一力亭 女将 杉浦 京子 さんの記事をご紹介いたします。

http://kyoto-np.jp/kp/kyo_np/info/nwc/serial/1211/1111.html

TPOを気にしない現代

「一見(いちげん)さんお断り」というのも、ただ知らない人を断っているのではありません。お客様のことをよく知って、心地良い時間を過ごしていただくため。お客様も、遊びに来て芸舞妓さんの芸を見ることで、その上達を支えてくださっているのです。舞妓さんは厳しい稽古を積み、芸を見ていただいて磨きをかけ、日本文化を継承しています。お客様は祇園町と芸の支援者でもあり、まちぐるみで一朝一夕ではない信頼関係を築いているのです。

現代はTPOをあまり気にしなくなりましたが、その場にふさわしいありようを見直さねばならないと思います。どんな場においても迎える側が気を配り、訪れる人もそれに応えてふるまう、思いやりのキャッチボールで、快いシーンを一緒につくり上げてゆくのが、お付き合いの基本ではないでしょうか。

花街にはしきたりがあり、それが堅苦しいと取られがちですが、実はとても合理的にできています。決まった日に行事があり、四季折々に部屋の室礼や装いが変わるのです。「八朔(はっさく)」にはごあいさつに回り、「事始め」から暮れの準備を始めます。決まっていれば時期で頭を悩ませることはないし、作法も分かっているのでうろたえません。部屋にも季節らしい掛け軸や花を飾り、舞妓さんは月ごとの簪(かんざし)を飾ります。そういったことを面倒と考えず、決まりごとを楽しむと思えば暮らしやすくなるでしょう。

日本一のおもてなしを体験し改めて日本人の素晴らしさを発見したものです。
相応しい人間とは何かを突き詰めていきたいものですね!


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