介護の厳しさは経験者にしかわからない



先日リフォームを考えているお客様がご来店された。
約10日ほど前に私が作った図面をお渡ししていたが
その後家族会議がなされその結果報告に来てくださった。
お客様:「家族から反対の意見が多かったよ!」
と笑いながら話し始めた。
家族からの意見をまとめてみると
①LDKから直接トイレや脱衣所が戸一枚で仕切られているのが嫌!
②トイレ、浴室、洗面所はLDKから離した方が良い
 つまり音やにおいを心配して廊下をつくることを希望している。

今回の案件は一人暮らしの親の介護をするために
実家を改修するものです。
介護で一番大変なのが実はトイレなのです。
食事は一日に3回、お風呂は一日に1回ですが
トイレは体調にもよりますが一日に6~8回は用を足します。

一般的な家庭ではリビングのドアを開けて廊下に出てドアを閉めます。
今度はトイレのドアを開けて中に入りドアを閉めます。
用を足した後にまた同じことを繰り返してリビングに戻ることになります。

健常者であれば、苦にならないことも
体の自由がきかない人にとっては苦痛そのものなのです。
介護する家族にとっても大変な作業になります。

つまりトイレはできる限り近い場所にあること、
ドアよりは引き戸が開閉しやすいこと、
動線はできる限り直線的なことが
望ましいことになります。

においや音の問題は、元気な人にとっては大問題ですが
実際に介護される人、介護する人にとっては
それ以上に動線の問題の方が大きいのです。

これは実際に介護した人にしか分からないことです。
毎日介護する人のストレスを緩和しないと
結局は共倒れになってしまうのですから。

私はこのお客様に廊下のない間取りをおススメいたしました。
お客様:「そうだよな!お客様のための家ではないよね!」
多少の動線を手直ししますが基本的にこのプランで進めることになりました。











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