「ヨイトマケの唄」

  • 投稿日:2022年 11月18日
  • テーマ:その他


美輪明宏さんは、ある日手違いがあり炭鉱町で唄うことになります。
顔を真っ黒にした炭鉱労働者が、安い賃金の中からチケットを買い来てくれたことに感動。
同時に、キラキラの衣裳を着た自分を恥ずかしく思い、
汗を流す労働者を励ます歌を作ろうと考えたそうです。

曲の発想は、美輪明宏さんの小学生時代の記憶になります。
小学生の低学年の頃、父兄会で着飾った母親の中に、
野良着にモンペ姿、頭に手ぬぐいをかぶって1人遅れてきた母親がいました。
背が小さくて痩せて顔が黒く足が不自由な女性でした。
その母親は、学校で一番出来の悪い男の子の母親でした。

鼻を垂らしている息子を見た母親は、鼻を自分の口ですすり、窓からペッとはきます。

それを見た他の母子が、不快な表情を見せる中、感性の豊かな美輪さんは、
深い母性を感じ、それ以降、いじめられていた男の子をかばい友達になります。

そんなある日、美輪さんと男の子は、一緒に帰る際に、
その子のお母さんが足を引きずり、土方(どかた)の仕事をしている現場に遭遇します。
よろける度に、「やめちまえ!」「ろくでなし!」「みんな迷惑なんだ!」等の罵声が浴びせられます。

母親は、「すいません! すいません!」と謝まりながらも、息子の姿を見かけると胸を張って、
「大丈夫!心配するんじゃないよ!」という顔をします。
美輪さんは、そんな母親の気遣いに感激。

実は、友達は、学校でいじめられている事を母親に相談しようと思っていました。
しかし、母親のその姿を見て学校に引き返します。
美輪さんは、「お母さんに言わないの? 」と聞くと、
長崎弁で友達は、「母ちゃんに心配させとうなかけん」と言ったそうです。

しかし、いじめられている事はやがて母親が知る事になります。
母親は、こう言います。
「喧嘩が強いから偉いんじゃなかとよ。金持ちだから偉いんじゃなかとよ。
勉強が出来なくても、貧乏でも、関係なかと。
一番偉かとはね、正直で、お天道様の前に胸を張って、
誰にも指さされないように一生懸命働いて、
正直に生きる。それが偉かとよ。だからお前は偉かと。」

この母親の言葉に 美輪さんは感涙 。
この母子のエピソードが脳裏に焼き付いていて、
「ヨイトマケの唄」の着想になりました。

親の教えは、その子の人生を左右するものですね。
  石川シュウジ


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