選ばない消費
- 投稿日:2024年 1月28日
- テーマ:その他
1月25日NHKのマイ!Bizで「選ばない消費」が今のトレンドだという解説が流れた。
多種多様な商品の中から、自由に選べるのは豊かな消費生活の大前提であるという常識が過去のものになろうとしている。Z世代は選ぶことなく、お買い物はSNSの「お薦め」を購入するという。思わず「え~っ!?」と驚いてしまう私。
インターネットやスマートフォンの普及で膨大となった情報に疲れた若者を中心に、日々の買い物でSNS(交流サイト)の存在感が強まっているようだ。自分好みの商品がさりげなくお薦めされるSNSは、疲れず効率的に商品に出合うことができるからだという。
確かに、企業は私の嗜好をピンポイントで狙ってマッチングした広告のみを、瞬時に洩れなくコンバージョンするまで繰り返し表示させる「ターゲティング広告」を打ってくる。私は煩わしいと感じ、時間のロスに苦情をいいたくなる。
つまりZ世代は、次のような傾向があるようです。
・欲しい商品「ネット検索で探すのは面倒」
・SNSのお薦め「押しつけがましくない」
・若者は「選ばない」買い物に心地よさを感じる
信頼する人やサイトを参考する消費は、一見自分らしく生きる賢い消費といった感じがしますが、この「選ばない」には別の意味が込められているように感じます。
ひとつには「判断の先送り」: 時代的な不安定さの中で決めたくない。
もうひとつは「決められない」:情報の量がとにかく多すぎて選べない。
判断をSNSのお薦めに頼る方法は、ストレスが掛からず楽ちん。しかし普段意思決定していない人が、いざという時に決められないことは明らかです。恋愛できないのも同じ心理からくるものだと、昭和生まれの私は勘ぐってしまいます。
石川シュウジ