交通事故死よりも多い「浴槽での溺死」の恐怖


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警察庁は今年1月4日、令和2年中(2020年1月~12月)の
交通事故死者数を発表した。
発表によると交通事故死者数は2839人。
これは警察庁が1948年(昭和23年)に統計を開始して以降、
最小の交通事故死者数となっている。

近年自動車には衝突軽減ブレーキやドライブレコーダーが搭載され
予防安全技術が進化している。
新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛の影響も
プラスに働いたとみられている。

半面私の関わる住宅では・・・
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厚生労働省の人口動態統計によると、
家庭の浴槽での溺死者数
は、平成28年は5,138人。
平成18年の3,370人と比べると、
平成18年から平成28年までの10年間で
約1.5倍に増加していることがわかります。

つまり現在では、交通事故で亡くなる人よりも
自宅の浴槽で亡くなる人が多いのです。

浴槽で溺死する原因は
入浴時の急激な寒暖差により、
血圧が大きく変動して心筋梗塞などを引き起こす
「ヒートショック」とみられています。

なんか違和感を感じませんか?
一番安心安全だと誰もが思っている
我が家で死ぬ方が
車の往来する交通事故死よりも多いことに!

実際に私の身の回りでも起きています。
北上市内に住む私の親しい友人二人、
相次いでお母さまを浴槽内の溺死でなくしています。

亡くなったお二人は
普通にご家族との夕食後
いつも通りにお風呂に入ったようです。

国は交通事故者数の削減目標を
2020年に2500人以下と定めております。
達成はできませんでしたが、確実に減っています。
逆に浴室での溺死者や住宅内の死亡者削減については
目標さえもありません。

安全であるべき我が家!
断熱材の効かない家をこのまま
野放しにすることはできないのです。

病は家から守る!





電気代で助かる命がある


真日寒い日が続きますね!
しかしこれから2月中旬にかけて
本格的な寒さを迎えるのが東北の例年です。
我が家はしっかりと断熱材が効いており
本日日中に太陽の光が入ると、室温は26度を超えております。
しかし妻の実家(仙台)は窓サッシのガラスが
単板(シングル)でとても寒い家になります。
年老いた両親にとって一番怖いのが
ヒートショックになります。
そこで本日一番室温が低かったトイレに壁掛けヒーターを設置してきました。
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最初の写真が、設置前の写真です。
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2枚目が設置後の写真になります。
(株)コロナの壁掛型遠赤外線暖房機ウォールヒートになります。

この壁掛けヒーターを選んだ理由は
  • 脱衣所やトイレを暖めるのに最適(立ち上がりの速さ)
  • トイレに入っている間だけ電気を使という精神的な安心感
  • ヒートショックを防げる
  • 場所をとらない
  • 床に置くより安全(倒したり、タオルが落ちて火事を起こす)
  • 夏は「扇風機」として使える 
などのメリットからです。
このウォールヒートはトイレに入り
最初にリモコンでスイッチを入れた瞬間から
暖かさを感じるほどの素早さです。
人感センサーモードにしておけば
入った瞬間に自動でスイッチオン。
退出して約1分で勝手にスイッチオフになります。
欠点は、
石膏ボードが壁下地の場合、
専用のアンカーを使用しないといけないことでしょうか!

ホームセンターには、安価なオイルヒーターやセラミックヒーターが
並んでいますが立ち上がりが遅いのが欠点になります。
その欠点を補うために、
① 用を足す前にスイッチを入れ事前に部屋を暖める。
② ずっと電源を入れっぱなして部屋を暖める。
などが考えられますが、ほとんど出来ていないと思います。

それには理由があります。
年老いた年代の人は電気を入れっぱなしにできないからです。
もったいないと即電源を落としてしまうからです。
(浴室の24時間換気扇も切ってしまうのも同じ理由です。)

息子や娘または孫がいくら
「電気代よりも命が大事!」と話しても難しいのです。

そんな理由から私は、壁掛け式ヒーターをお勧めいたします。








病は家から!?


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イギリスでは、住宅の健康被害について早くから着目し、
イギリス保健省で住宅の最低室温に関する基準があります。

21℃ 推奨温度
18℃ 許容温度
16℃ 呼吸器系疾患に影響あり
9~12℃ 血圧上昇、心臓血管疾病のリスク
5℃ 低体温症を起こすリスク

ヨーロッパ諸国では、「暖かい家は『人権』である」という思想のもと
基準を満たさない賃貸住宅(=寒い家・健康性の劣る家)の
大家さんに対しては、改修・閉鎖・解体命令などが下されます。


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反して日本ではどうでしょうか?
この図は、朝起きた時の寝室の温度になります。
岩手県と宮城県は10~12℃の地域になっておりますが、
どうも私には違和感があります。
妻の実家は仙台にありますが
お正月に泊まった時にFFストーブが示していた室温は
なんと5℃でした!
かつての私の自宅も同様でした。
つまり低体温症を起こすリスクに分類される訳です。
実際には10℃を切る家が日本では
当たり前だと感じています。

日本の場合、
目安とするべき断熱性能はありますが
罰則が定められているわけではありません。

病は気からと言いますが
日本では、病は家からといってもよいでしょう!




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