室温と体感温度の違い
人が暑いと感じたり、涼しいと感じたりするのは室温のみに原因があると誤解されがちです。
室温=体感温度ではないのです。
体感温度は、室温だけではなく身の回りの物体から放出される輻射熱(赤外線)によっても大きく変化します。
「熱は温度の高い方から、低い方へ移動する」という原則があります。
例えば、断熱材の効いていないお部屋で真冬にストーブを炊くとストーブに向いている
顔やお腹側が暑いのですが、背中側や足元が寒く感じます。
これは背中側の壁と床の輻射熱で体感温度が下がるためです。
体の熱が壁や床に移動したためです。
上の画像のように同じ室温20℃であっても、床・壁・天井面の
温度(表面温度)の違いで体感温度が変わってくるからです。
体感温度は、室温と表面温度を足して2で割った数字に近いという計算式になります。
体感温度を上げるためには室温だけでなく、床・壁・天井面の温度を上げることが重要になります。
家の中で温度が最も低いのは床下ですので、エアコン暖房で空気を温めても
温風は上昇してしまうため冷えた床を温めるには時間が掛かるのです。
石川シュウジ