廊下のない家


我が家には廊下がありません。
廊下がないメリットとデメリットがあります。
メリットは
・部屋を広く作れる
・家事効率が良くなる
・トイレや洗面所に行きやすい
・リノベや新築費用を節約できる
・家族のコミュニケーションが増える

デメリットは
・音が伝わりやすい
・ニオイが広がりやすい
・冷暖房効率が悪い
・来客時の目線が気になる

このメリットとデメリットも
何が大事なのかによっても捉え方は違ってきます。

我が家は、家族のコミュニケーションが増えること
母の介護をしやすい家をコンセプトとして建設しました。
お客様のための家ではなく、そこに暮らす人を優先させますので
デメリットよりもメリットの方が大きと思います。
音とにおいに関しては家族間のルールを作り対応していますが
介護を考えるとトイレや洗面所に行きやすいので
介護する人にとって楽できるメリットが大きいと思います。
(24時間計画換気もありにおいは気になりません)
来客時の目線に関しては、確かに困ることもありますが
玄関を黙って開ける人がいませんので、少し待ってもらってます。

暖房効率については、全館暖房するために
高断熱高気密住宅としてクリアしております。

逆に高断熱高気密住宅だからこそ廊下ない家が作れるのです。
断熱材の効かない住宅だから廊下を作り
個別暖房することで寒さをしのいでいることになります。

温かい家は廊下のない家と相性が良いことになりますね!






介護の厳しさは経験者にしかわからない


先日リフォームを考えているお客様がご来店された。
約10日ほど前に私が作った図面をお渡ししていたが
その後家族会議がなされその結果報告に来てくださった。
お客様:「家族から反対の意見が多かったよ!」
と笑いながら話し始めた。
家族からの意見をまとめてみると
①LDKから直接トイレや脱衣所が戸一枚で仕切られているのが嫌!
②トイレ、浴室、洗面所はLDKから離した方が良い
 つまり音やにおいを心配して廊下をつくることを希望している。

今回の案件は一人暮らしの親の介護をするために
実家を改修するものです。
介護で一番大変なのが実はトイレなのです。
食事は一日に3回、お風呂は一日に1回ですが
トイレは体調にもよりますが一日に6~8回は用を足します。

一般的な家庭ではリビングのドアを開けて廊下に出てドアを閉めます。
今度はトイレのドアを開けて中に入りドアを閉めます。
用を足した後にまた同じことを繰り返してリビングに戻ることになります。

健常者であれば、苦にならないことも
体の自由がきかない人にとっては苦痛そのものなのです。
介護する家族にとっても大変な作業になります。

つまりトイレはできる限り近い場所にあること、
ドアよりは引き戸が開閉しやすいこと、
動線はできる限り直線的なことが
望ましいことになります。

においや音の問題は、元気な人にとっては大問題ですが
実際に介護される人、介護する人にとっては
それ以上に動線の問題の方が大きいのです。

これは実際に介護した人にしか分からないことです。
毎日介護する人のストレスを緩和しないと
結局は共倒れになってしまうのですから。

私はこのお客様に廊下のない間取りをおススメいたしました。
お客様:「そうだよな!お客様のための家ではないよね!」
多少の動線を手直ししますが基本的にこのプランで進めることになりました。












リフォーム工事で一番大切なこと(その2)


リフォーム工事でも新築工事でも
お客様の最初の希望順位が高いのは「暖かい家」です。
多分トップ5に入る位の高位置にいると思います。
しかしながら、設計を始めていくと
いつの間にかキッチンの機能とか
外観のデザインに気を取られていきます。
最終的には、予算がないからと見えない壁の中の
断熱には興味が薄れてくるのです。

もちろん設備機器の機能やデザインは重要なポイントです。
それは気になるのは目に見えるからです。
しかしながら家の基本性能である
断熱性能や耐震性は目に見えないものです。

目に見えるものは後から交換することもできますが
目に見えない壁の中や床下、天井はなかなか交換することができません。

家の基本的な性能つまり断熱性が良いと、
家中の仕切り(建具)を開放しても寒くありません。

我が家は年中建具は明けっぱなしになっていますので
小さな家でも狭さを感じたことがありません。
小さな家を大きく使うことができるのです。

しかしながら大きな家を6畳間や8畳間に仕切り
狭く使っている家が多いと思っています。
リビングは暖房機で暖かいが、廊下が寒いという家を沢山見ています。

私の理想の家は、木造で家全体をすっぽり断熱材で包み
基本性能を高くします。
部屋の間仕切りはなく廊下もありません。
家の中はスケルトン状態です。
必要な場合のみ後から間仕切りを設置したり
不要になったら間仕切りを撤去する。
ライフスタイルに合わせてフレキシブルに間取りを変更できる家です。

実際に我が家の2階は全ての壁を後から施工しておりますので
全て撤去して大空間にすることも可能になっています。

少し話が逸れましたが、
この世の中で大切なのは目に見えないものなのです。
住宅では、床・壁・天井の断熱材の施工方法になります。






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