日本は不名誉なヒートショック大国


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欧米の先進諸国では「暖かい住まい」は人権であるという考えから
「室温規制」がされていること、逆に日本は「室温規制」がないことを昨日お伝えしました。
その規制の有無による違いが明確に分かるデータを紹介します。

このデータは、そのヒートショックが主な要因を占めると見られる
高齢者の浴室における溺死者数を人口10万人あたりの発生率にして
国際比較したものになります。
特に死亡率の低いアメリカやドイツ、イギリスといった国々は
「室温規制」先進国として知られています。
しかし日本だけが死亡率が特別に高く、
イギリスと比べて40倍以上もの危険を有している家に
住んでいることが分かります。

私たち日本人、特にも高齢者には我慢することを美徳とする
文化があると言っても過言ではありません。
我慢と危険の矛先を「室温規制」をとらない国に向けたいものですが、
まずは世界と比較し自分の家の危険性について知って欲しいと思います。

石川シュウジ



病は家から!?


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昨日は、日本の住宅の問題点は室温の低さにあることを

お伝えしました。少し海外の事例と比べてみましょう。

イギリスでは、住宅の健康被害について早くから着目しており

イギリス保健省で住宅の最低室温に関する基準を設けております。

・21℃ 推奨温度

・18℃ 許容温度 

・16℃ 呼吸器系疾患に影響あり

・9~12℃ 血圧上昇、心臓血管疾病のリスク

・5℃ 低体温症を起こすリスク

昨日の通信では、日本の住宅における冬季間の寝室の室温は、
10℃前後が多いことをグラフでしめしました。
つまり日本人は血圧上昇、心臓血管疾病のリスクが高い家に
住んでいることになります。

ヨーロッパ諸国では、「暖かい家は『人権』である」という思想のもと、
基準を満たさない賃貸住宅(=寒い家・健康性の劣る家)の大家さんに対しては、
改修・閉鎖・解体命令などが下すこともできる程の厳しさです。
その他にも寒い家に住んでいる人は保険料が高い仕組みとするなど、
住まいの寒さを社会全体のリスクとして捉える姿勢が明確になっております。

逆に日本の場合は、 目安とするべき断熱性能はありますが
罰則が定められているわけではありません。
つまり日本には「室温規制」がないのです。

「病は気から」と言いますが、日本では「病は家から」といってもよいでしょう!

石川シュウジ



日本の住宅の問題点は室温の低さ


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昨日の好天とうって変わって、本日は暖房機が必要なほど寒い一日となっていますね。

さて上の図をご覧ください。日本の住宅における冬季間の寝室の室温を計ったものです。
多くが10℃前後になっていることが分かりますね。
暖かな寝具の中は28~33℃に保たれていますので、
寝具から出ただけで20℃もの温度差を感じることになります。
体感よりも数字をみせられるとビックリしますね!

近年、こうした室内の急激な温度差を「ヒートショック」といいますが、
この温度差を原因とする疾病が多く取りざたされています。
このような急激な温度差の危険はもちろんなのですが、
実は低い室温状態が長く続くことも問題になるのです。
この低温状態を『緩慢なヒートショック状態』と呼ぶようです。

長年寒い環境で暮らしていると、その環境が当たり前に感じてしまいます。
しかし寒い環境下では、人体は徐々に体力を奪われてしまうのです。
影響を受けるのは年齢関係なく、全ての世代ということを認識してほしいですね。
それではその影響とはどんなものなのか、明日から詳しく説明いたします。                    石川シュウジ



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