室内(床・壁・天井)の表面温度を計る


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先日、体感温度とは(壁・床・天井の平均温度+室温)÷2で
表せることをお伝えしました。
そこで我が家を実験台にして計測してみました。
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非接触型の表面温度計を使い、家中の
床・壁・天井の表面を計ってみたのが
上の写真(間取り図と数値を記入)です。
LDKは、壁:21.4℃、天井:23.0℃、床22.1℃です。
LDKの室温は24℃、湿度は28%でした。
つまり体感温度は床・壁・天井の平均値22.2℃と
室温24℃を足して2で割ると23.1℃となります。
厳密には室内であっても風が動きますので
多少体感温度は変わりますが
概ねの数値として捉えてください。
間取り図の中で赤く枠取りした場所は
熱源のお湯を各部屋に送るポンプを
設置している階段下の物置になります。
この場所は我が家の中で一番暖かく
洗濯物がよく乾きます。

部屋ごとに体感温度が違うことは
生活してわかっていました。
今回初めて計測し
同じ建物の中で表面温度が違うことが
数字で見ることができました。
つまり今後の対策ができることになりますね。

断熱リフォームする前に一度計測してみると
我が家のどこを強化すればよいのか分かります。






室温と体感温度の違い


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ここでは室温と体感温度の違い、輻射熱の影響についてご説明します。

人が暑いと感じたり、涼しいと感じたりするのは
室温のみに原因があると誤解されがちです。
しかし室温=体感温度ではないのです。
体感温度は、室温だけではなく身の回りの物体から放出される
輻射熱(赤外線)によっても大きく変化します。
例えば、断熱材の効いていないお部屋で
真冬にストーブを炊くと
ストーブに向いている顔やお腹側が暑いのですが
背中側や足元が寒く感じます。
これは背中側の壁と床の輻射熱で体感温度が下がるためです。

上の画像のように同じ室温20℃であっても
床・壁・天井面の温度(表面温度)の違いで
体感温度が変わってくるからです。

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これは、簡易的な体感温度の計算式ですが
この計算式にしたがうと、体感温度を上げためには
室温だけでなく、床・壁・天井面の温度を上げることが重要になります。

床・壁・天井面の温度を上げるためには
この構造体に蓄熱させる必要があります。

床・壁・天井面に熱を蓄えさせるためには、
住宅の「断熱」・「気密」が何よりも重要
なのです!



病は家から


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※ 脱衣所で冬に寒いと感じる頻度が「よくある」「たまにある」と回答した者を寒冷群、「めったにない」「全くない」と回答した者を温暖群に分類
出展:林侑江、伊香賀俊治、星旦二、安藤真太朗:住宅内温熱環境と居住者の介護予防に関するイベントヒストリー分析-冬季の住宅内温熱環境が要介護状態に及ぼす影響の実態調査-日本建築学会環境系論文集第81巻第729号、(2016.11)


住宅の室内温度と介護のリスクに関するデータをご紹介いたします。

この研究では、家における脱衣所の室温を2℃高くするだけで、
健康寿命が4年延びるという調査結果が出ております。
つまり介護が必要な期間が減ることになります。


一昨日のブログでは、一般的な
健康寿命と平均寿命の差について書きました。
本来は人それぞれ健康で暮らせる年齢と
介護を必要とする機会は違います。
個人では不確定要素があるからです。

将来の設計をする場合に、この平均値を参考にしながらも
科学的根拠によってリスク管理をすることが重要です。

室内温度を2度上げることで4年健康寿命が延びるのであれば
積極的に取り入れることをおススメいたします。

「病は気から」と言いますが
寒さを我慢するのが美徳ではありません。
「病は家から」なのです。

そのためには寒さを我慢せず
室内の熱源となる暖房機器を有効に活用することです。
合わせて家の断熱リフォームをすることで
エネルギー効率が高まります。

先立つお金が無いよ!
という方は、昨日のブログで
年金の受給時期について考察しております。
命あってのお金です。

健康寿命を延ばすためには
最初に室内環境を良くする断熱リフォームに
お金を使うことが最優先だといえますね!










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