父滅の刃 「父性不在」

  • 投稿日:2021年 7月23日
  • テーマ: / 理念


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「父滅の刃」と聞いた時「鬼滅の刃」のパロディだと思いました。
ところがこの本を読んでみると、意外にも真面目な内容です。

アニメや映画を時系列に紹介しながら
父性が消滅していく時代の背景を説明します。

この父性が消滅していく社会の変化と
生きにくい社会となっていく時代がリンクしていることが分かります。

精神科医の樺沢紫苑さんが医師になりたての頃の
体験がこの本のきっかけとなっております。

12歳の少年A君が初めて担当した入院患者でした。
彼は飛び降り自殺しようとしていたところを
発見されて、精神科へ入院となりました。
彼は絵が好きで描くテーマはいつも決まって「トラック」です。
彼の夢は、トラック運転手になることでした。
彼の母親は非常に熱心で、よく病院に足を運びますが
父親は一度も面会に来ません。
そこで樺沢さんは「お父さんに一度来てもらえませんか」と
お願いし、病院に来てみらいました。
お会いすると、まじめで人が良さそうです。
言葉も弱弱しく、非常に印象の薄い人でした。
育児は完全に母親任せる、明らかな父親の愛情不足でした。

その少年が「トラック」に憧れる理由が分かりました。
「男性的な力強さ」を象徴するのが「トラック」です。
A君は「父親の力強さ」を求めるとともに
「父親の愛」が欲しいというサインを出していたのです。

樺沢さんは父親にできるだけ面会に来てくれるようにお願いし
父子で過ごす時間を増やしていきました。
すると面会回数と比例するように、A君の症状が改善され
2カ月後には退院することができたそうです。

樺沢さんは、A君を通して非常に重要なことを学びます。
「父性愛の不足」が命にかかわるような重要なメンタル疾患を
引き起こす原因となること。
逆に普通の家族団らんの会話が、癒しのパワーとなること。
これを機に日々の診療で「父性」について意識するようになったといいます。

生きにく時代となった背景には「父性の不在」が関係しているという
樺沢さんの考え方に私は共感します。

是非子育てや親との確執等で悩まれている方
生きにくいと感じている方には
是非とも読んで欲しい本だと思います。





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