母ちゃんを通わせたい施設9「働く幸せ」
- 投稿日:2022年 2月19日
- テーマ:理念
日本理化学工業の故大山泰弘会長の教え「究極の幸せ」とは、
つまり「働く幸せ」のことを指しております。
私は近年のニュースを聞ていると、社会全体が「働く」ということの意味を
見失ってしまったのではないかと感じることがあります。
本来「働く」ことには、ポジティブな側面とネガティブな側面の
両方を持ち合わせていると思いますが、余りにもネガティブな報道が多いこと、
これに加えて「辛い」「大変だ」「しんどい」と口に出している、
親の影響も大きいと思います。
あるとき大山さんの会社に養護学校の先生が訪ねてきて、
生徒を就職させて欲しいと頼まれました。
最初は「とんでもない」 と断ったそうですが、 またやって来る。
そして3度目にやって来たときに、「分かりました、もう就職させてくれとは申しません。
彼らは一生働くことを知らずに人生を終えてしまいます。
どうか、何日でもいいから働く経験をさせてください」 と懇願します。
それがきっかけで、知的障がい者2名の2週間の就業体験を受け入れます。
ところが休みを取らずに働く姿に、従業員たちが「私たちが面倒を見ますから」と
大山さんに掛け合います。そうした従業員たちに背中を押され仕方がなく採用が決まりました。
大山さんは「施設で生活すればもっと楽に暮らせるのに、
どうして彼らは一生懸命働くのか?」という疑問を持ちます。
その時に禅寺のお坊さんから教わったのが、
昨日お伝えした「究極の幸せ」だったのです。
人のお役に立って認められる「働く幸せ」とは、
人間の根本的な欲求なのです。
私は母からその幸せを取り上げしまったのです。
石川シュウジ