母ちゃんを通わせたい施設11「介護者の気もち」

  • 投稿日:2022年 2月24日
  • テーマ:理念


2009年7月、母のために新築した家での介護がスタート。
新しい家での介護は以前の寒い家とは比べ物にならない程快適です。
しかしながらハード的に快適であっても、母の気もちは沈んでいくばかり。
その原因については、私が母の残存能力を奪ってしまい、
生きる希望までも奪うことになっています。
(通信10に詳しく書いております。)

家庭内の介護は、妻利佳子に大きな負担を強いることになっていきます。
妻は、家庭内では3人の息子の子育てをしながら、
母の介護、仕事では会社の事務経理、
更にわがままな私にかき回されたりと一人何役もしなければなりません。

当時妻は、全て時間に追われる日々で暮らしで余裕がなく、
時には母に辛く当たることもありました。
母のために一生懸命尽くしながらも、
「死にたい!」という母の言葉に、
自分が役に立っていないのではないかという不安が襲います。

終わりのみえない介護、これからの未来が描けない自分、
お役に立っていないかもしれないという自己肯定感の低下、
この苦しい状況を誰にも話せない孤独感、次第に閉塞感にさいなまれていきます。

そんな時妻がネットで偶然見つけたのが、
宮城県にある介護者サポートの団体でした。
妻ははいても立っていられず仙台で開催された介護者の集まりに参加します。
そこには同じ様な悩みを抱えている人がいて、安心できる環境だったようです。
「地元北上市にもこんな介護者の集いがあったらいいなあ~!」
自宅に帰るなり、私に話したことを覚えております。

 

2011年7月、自宅で倒れた母はそのまま帰らぬ人となってしまいました。
約5年間の介護から突然解放された妻は、心にぽっかりと穴があいたようでした。
私にとってもその後の半年間は、ほとんど記憶がありません。
やはり母を失った喪失感は大きなものでした。
続く

    石川シュウジ


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