デイサービスに行きたがらない理由
「親がデイサービスに行きたがらない」そんな相談を受けることがあります。亡くなった私の母もどちらかといえば行きたがらないタイプでした。
実は、デイサービスに行きたがらない方は珍しくなく、多くのご家族が悩んでいる問題なのです。本人が楽しく通うと、家族の負担が減って心身ともに楽になり、みんなが幸せになれるのに残念で仕方がありません。
ネットで調べてみると行きたがらない理由は、大きく2つに分類されるようです。
【タイプ1】「年寄り扱いするな!」とプライドが高いタイプ
【タイプ2】「外出したくない」と引きこもっているタイプ
私の母が行かない理由は、タイプ1の「年寄り扱いされたくない」というものでした。私の推測ですが、実はタイプ1の理由がほとんどではないかと思います。これは決してプライドが高い人という訳ではないと考えています。
「『敬老の日』が自分たち向けの日だと思いますか」という質問に、「そう思う/ややそう思う」と答えた割合は、60歳以上のシニア層全体の1割に満たなかったという調査がある。
更に介護認定審査では、日頃できないことを、「誰の世話にもなっていないです。全部自分でできます。」と堂々とやってみせて、結局介護度がさがることもあるのです。
これらは全て「年寄り扱いされたくない」という気持ちの表れでもあります。
敬って護る「敬護」を理念とするコンパスウォークで、一番やってはいけないことはその人の誇りを傷つけることです。利用者様に対して配慮は必要ですが、お年寄り扱いすることはならぬことなのです。
デイサービスを始めて体験された方からお断りされる理由の一つは、利用者様が年寄り扱いされている様子を見て、自分もそう扱われるかもしれないと思ったことかもしれません。
私たちの態度は常に見られているのです。
石川シュウジ