腐るお金
- 投稿日:2021年 2月21日
- テーマ:その他
先日見た映画「えんとつ町のプペル」に出てきた「腐るお金」。
私はこのえんとつ町の成り立ちを知り驚きました。
「腐るお金」を守るためにできた町なんですね。
その町を外界から守るために、えんとつの煙で空を隠すなんて
実はとても素敵な成り立ちだと知りました。
きっとこの「腐るお金」に反応した方は少ないのかもしれません。
腐るといっても実際に腐るわけではなく、
「一定期間でどんどん価値を失っていくお金」のことです。
ドイツの作家、ミヒャエル・エンデ氏の「エンデの遺言」という本には、
「腐るお金」のことが書かれています。
私が手にしているこの本は「エンデの警鐘~地域通貨の希望と銀行の未来」です。
「エンデの遺言」を読み解いたものです。
この本では日本や世界の地域通貨の事例が紹介されています。
この地域通貨が「腐るお金」に当たります。
「腐るお金」は時間が経てば経つほど減価するので、
みんなが積極的にお金を使うようになります。
税金の滞納が消えて税収が増えて、失業率が減っていくのです。
それはお金が循環するからです。
コロナ禍の現代では先行き不安のために
支給された特別定額給付金もほとんどが貯蓄に回されています。
この特別定額給付金も「腐るお金」にすると
経済が回ることになります。
それではなぜ「腐るお金」を発行できないのか?
みんながどんどんお金を使うせいで、
みんなが銀行にお金を預けなくなり、
銀行として経営ができないからです。
「えっ?それなに?」って思いませんか。
みんなが助かるのに銀行が困るから・・・
中央銀行から排除しようとする圧力が
働いてしまうんですね。
実際に、1932年の世界恐慌時
オーストリアのヴェルグルという町ではこの「腐るお金」が発行され
世界で一番最初に世界恐慌から脱した町となりました。
しかし中央銀行からの圧力で廃止となったのです。
コロナ禍でできることは
地方自治体が地域通貨を発行して
地域の経済を回すことなのです。
東日本大震災では、多くの資本が被災地に投下されました。
(投資ではなく投下です。)
結局はお金が地域で循環するのではなく
地域を通り過ごし中央にある大手資本に
吸い取られるだけでした。
コロナ禍の時代となっても全くなにも変わっていません。
ヴェルグルの奇跡については明日詳しく紹介します。