いわゆる終戦記念日「一億号泣す」
- 投稿日:2021年 8月15日
- テーマ:その他
今日8月15日は「戦没者を追悼し平和を祈念する日」になります。
76年という歳月は戦争を遠い過去の出来事として
自身の中で追いやっている感が否めません。
そこでお隣の花巻市に疎開していた
彫刻家・画家・詩人として有名な高村光太郎の詩を紹介し
当時の日本人が何を感じていたかをご紹介いたします。
綸言(りんげん)一たび出でて一億号泣す。
昭和二十年八月十五日正午 われ岩手花巻町の鎮守 島谷崎神社社務所の畳に両手をつきて 天上はるかに流れきたる 玉音(ぎょくいん)の低きとどろきに五體(ごたい)をうたる 五體わななきてとどめあへず。
玉音ひびき終りて又音なし この時無声の号泣国土に起り、普天の一億ひとしく 宸極に向ってひれ伏せるを知る。
微臣恐惶ほとんど失語す。
ただ眼を凝らしてこの事実に直接し、苟も寸毫の曖昧模糊をゆるさざらん。
鋼鉄の武器を失へる時 精神の武器おのづから強からんとす。
真と美と到らざるなき我等が未来の文化こそ 必ずこの号泣を母体としてその形相を孕(はら)まん。
この詩からは、どんなにか衝撃を受けたが伝わってきます。
終戦記念日には静かに手を合わせて、平和のありがたさに感謝したいと思います。
合掌