人間万事塞翁が馬(その4)
- 投稿日:2022年 5月 4日
- テーマ:その他
高校3年生の高校総体県予選会決勝で大失敗をした私は、
一年浪人して福島大学に入学します。
何か新しいスポーツに挑戦したいと思い、
様々なサークルを覗いてみます。
陸上競技の楽しさは、努力が数字に見えることですが、
個人の記録ではなく皆で勝利のために戦う団体スポーツをやってみたいと考えていました。
そんな中一つのサークルに目が留まります。男子ソフトボール部です。
ソフトボールは女子のスポーツだと思っていたのでとても新鮮に見えたのです。
名前からして野球ほど難しくないイメージがあり即入部。
新入生歓迎コンパでは、希望のポジションを言わないといけません。
何を思ったのから「私は、ピッチャーをしたいです!」と宣言してしまいました。
先輩からは「野球やったことあるの?ピッチャーやったことあるの?ピッチャーってどこを守るのか知ってる?」と野次が飛び交います。私は野球の経験もなければ、ピッチャーの経験もありません。
実際に入部してみると、守備は下手だし、バッティングは空振りばかり。
練習についていけないのではなく、練習させてもらえず、
ブルペンで1人壁に向かってピッチングの真似事を繰り返すばかり。
ここでも高校時代と同様に指導者は居なく、先輩が後輩を教えるものでした。
ソフトボールのピッチングの基礎さえ分からないまま、先輩の真似を繰り返し、
なんとなくそれらしく見えるまでにはなったのですが・・・
結局は大学4年間で、ほとんど試合に出ることもなく
バッティングピッチャーとして毎日を暮らす選手でした。
どうしてソフトボールを選んだのか、選択は間違い
だったのか?これが社会人になってやっと目が出始める
のです。つづく
石川シュウジ