ノミとコップの話
- 投稿日:2023年 6月20日
- テーマ:その他
メジャーリーグで大活躍の大谷翔平選手と菊池雄星選手、どちらも花巻東高等学校硬式野球の出身。
通称:花東(はなとう)の監督を務めるのが佐々木洋さん。どうやったら素晴らしい選手を育てることができるのか不思議ですね。かつて私は佐々木監督の講演会で「ノミとコップの話」を聞いたことがあります。
2mmほどの大きさのノミのジャンプ力は30cmほど。自分の体長の150倍もジャンプできることになります。
さて、このノミを小さなコップに入れたらどうなるか?当然ジャンプしてすぐ外に出て行ってしまいます。
では次に、コップにガラスの蓋をしたらどうなるか?
ノミから見れば空が見えるので、思い切ってジャンプするのですが、蓋に遮られて落ちてしまいます。
何度かジャンプするものの、その度にガラスの蓋に遮られ、外には出られません。ノミも何度かジャンプするものの、次第にジャンプ力を弱め、いつしかガラスの蓋に当たらない程度にしか跳ばなくなります。
では、ガラスの蓋を外したらどうなるのか?実は、ガラスの蓋が外れても、ノミはコップの高さまでしか跳ばないままなのです。痛い思いをしたことをノミが覚えているからです.
それでは跳ばなくなったノミを、再び体長の150倍もジャンプさせるにはどうすればよいのでしょうか?
それは高くジャンプするノミと一緒に過ごさせることです。
高くジャンプするノミを見て、跳ばなくなったノミも高く跳べることを思い出し、
ガラスの蓋の高さ以上に跳び跳ねるようになるようです。
これはノミだけのお話ではなく、私たち人間の組織にも同じことが言えます。
実はこれは私たちの職場や様々な組織で実際に起こっていることです。
社内で「サンクスカード」を書いて交換するのは、
本来持っている個人の能力(美点)に焦点を当て、
勝手な思いこみのフタを外すためなのです。
石川シュウジ