小便小僧からロダンの考える人へ
- 投稿日:2024年 2月20日
- テーマ:介護

住宅改修工事の一つにトイレ改修工事があります。これまで小便器と大便器に分かれていたトイレの壁を壊し、一部屋とし新しい洋式便器にする工事が人気です。
これは年老いた親と暮らす世代のお客様が、介護をきっかけにトイレの改修が必要と認識し工事を依頼されるのだと考えます。人間にとって排泄をするトイレの課題は、QOL(生活の質)に関わる大切な問題でありながら、どうしても後回しになりがちです。
かつてトイレは汚い場所の代名詞であり、廊下の一番端に設置されることが多くありました。
汲取り式のトイレはどうしても匂いがするので、致し方ないことだったと言えます。しかし水洗式トイレの普及により匂いも軽減された現在では、トイレはリビングや寝室の近くへと置かれることも多くなってきています。
最近は小便器を無くし、洋式トイレのみを設置する工事が主流ですが、そこで出てくるのが男性が立って用を足すときの尿はねの問題です。男は立っておしっこをする方が気持ち良いのですが、年を重ねると足腰も弱りふらつくことがあります。便器の真ん中をめがけておしっこしても、的を外すことも出てきます。そうなると尿はねではなく、おもらしした状態と同じ状況とも言えます。
なかなか家族でも、高齢の男性には言えないようで、「石川さん、座ってするように言ってください!」とまで言われることもあります。
これはご家族の問題ですので、私は立ち入らないようにしていますが、立つべきか、座るべきかそれが問題です。年を重ねると熟考する姿が素敵だと思うのですが・・・
石川シュウジ