1日35分の読書で上位5%
- 投稿日:2023年 3月25日
- テーマ:本
文化庁が平成30年に調査した「国語に関する世論調査」の中で
「1カ月に大体何冊くらい本を読むか」という質問に関する回答は、
次の通りです。
「1ヶ月に一冊も読まない」と答えた人 47.3%
「1、2冊」と答えた人 37.6%
「3、4冊」と答えた人 8.6%
「5、6冊」と答えた人 3.2%
「7冊以上」と答えた人 3.2%
これを見ると、約半数(青いグラフ)の人が1ヶ月に1冊も本を読まないと回答しています。
つまり読書をしている人が少ないことは、それだけその他大勢の人から抜き出ることができる
チャンスとも読み取ることができる訳です。
いきなり月に7冊読むと考えると身構えますよね。
そこで1週間に1冊読めば上位15%、2冊読めれば上位5%に
入る考え細かく刻んでみますね。
1冊のビジネス書を読む際、一般的なページ数は200頁程度。
2時間かかると仮定すると、1日辺り約17分で読み切れることになります。
上位5%に入ろうとする場合、1週間で2冊を4時間で読むと仮定すると、
1日辺り約35分で読み切ることができます。
なんかできそうな感じがしませんか?
まずは一日約17分から読書はじめませんか?
石川シュウジ
虹の向こうの未希へ
- 投稿日:2023年 3月10日
- テーマ:本
明日で東日本大震災から12年を迎えます。時の経つのは早いものですが、
未だに時が止まったままの人や建物もあります。
その一つに宮城県の南三陸町防災対策庁舎があり、現在は震災遺構として残されています。
三階建てで12mの高さになります。
地震発生当初6mという津波予想が、この庁舎にいた職員が避難しなかった一因となり、
多くの犠牲者を出すこととなりました。2階に危機管理課があり町災害対策本部が置かれ、
津波来襲の15時25分頃まで、防災無線放送で繰り返し住民に避難を62回に渡り呼びかけ続けことが、
別棟の本庁舎に約30分間の防災無線の放送音声として全て録音されています。
危機管理課の女性職員・遠藤未希さんは繰り返し避難を呼びかけ、
波の高さについては「最大で6メートル」という放送を続けます。
最後の4回のみ「10メートル」と放送。
音声は、放送を続けようとする遠藤さんの声を遮るように
「上へ上がって 未希ちゃん 上がって」という
周囲の制止の声を最後に放送が途切れています。
未希さんの勇気ある行動は「命の呼びかけ」と称賛されました。
しかし、その一方で母親の美恵子さんは喪失感に苛まれ続けます。
「生きていて欲しかった・・・」
ある日、未希さんの遺品を整理していると、一通の手紙をみつけます。
そこに書かれていた一文に勇気づけられ、美恵子さんは決心したのです。
娘の遺志を語り継ぐために、民宿「未希の家」を作ろうと・・・
本のタイトルは、未希さんが棺に入って自宅に戻ってきた時、
一直線の虹が出たことに由来しています。
文字通り未来への希望となった未希さんの思いを忘れないことが大切ですね。
合掌
石川シュウジ
出光佐三・日章丸事件
- 投稿日:2023年 2月 7日
- テーマ:本
第二次世界大戦後の日本は、アメリカやイギリスに占領され、
主権回復後も両国との同盟関係があるため、独自ルートで石油を自由に輸入できません。
石油メジャーが石油市場を支配していたからです。
このことが日本の経済発展の障害となっていたのです。
さらに、原油国のイランはイギリスの石油メジャー「アングロ・イラニアン社」と係争中。
その理由は、イランの石油はアングロ・イラニアン社によって支配されており、
イランがこれに対抗して石油の国有化を宣言したためでした。
この状況に、イラン国民と日本経済の発展を憂慮した出光興産の出光佐三は、
石油市場を支配していた石油メジャーに喧嘩を売ります。
イランの石油国有化への報復として、イギリスは艦隊を派遣し海上封鎖を行います。
これによりイランは石油を売ることができなくなり、出光佐三はイギリスの汚いやり方に憤慨します。
私憤でなく公憤を覚えるところが佐三の真骨頂とも言えます。
出光佐三は撃沈されるリスクを冒して、自社で保有していた大型タンカー日章丸を
神戸港から極秘裏に出港させます。
もちろん、国際法上の対策や法の抜け道を利用するための必要書類の作成、
航海上の危険箇所の調査などの入念な準備をした上でした。
航路を偽装するなどイギリス海軍に見つからないようにすることで、
日章丸はイランに到着。そして石油を日本に無事に持ち帰ることに成功したのです。
武装を持たない一民間企業が当時世界第二位の海軍力を誇るイギリスに
「喧嘩を売った事件」として大きく報道されております。
なんとも痛快なお話に、心踊りますね!
石川シュウジ