スリランカ紀行2019(5)
- 投稿日:2023年 1月25日
- テーマ:その他
(↑ ジャヤワルナダ代表の原稿を拡大)
ジャヤワルナダ・センターの裏手にある日本記念館には、
サンフランシスコ講和会議で彼が話した原稿の一部を
拡大して壁いっぱいに展示しておりました。
敗戦国日本を救ったといわれる演説の中で、
最も評価されている部分が壁に白い文字で書かれてあり、
それはブッダの言葉を用いたものでした。
Hatred ceases not by hatred but by love.
人はただ愛によってのみ憎しみを越えられる。
人は憎しみによっては憎しみを越えられない。
続けてジャヤワルダナ代表は、この思いはアジア共通文化として
今もなお存在していると強調したことも忘れてはならないと思います。
多くが仏教徒だった日本国。今は無宗教であるとか、
お寺さんは死んだ時だけに呼ぶものという習慣になりつつある我が国ですね。
物質的には恵まれておりますが、精神的な支柱をなくしたわが国。
これからどこに行くのでしょう?
日本の将来を見たいと、片方の角膜を日本人に
提供したジャヤワルナダさん。
今の日本の姿や世界の紛争を見て、どう思うのでしょうか?
まだまだ知らない歴史は多いものです。
石川シュウジ
スリランカ紀行2019(4)
- 投稿日:2023年 1月24日
- テーマ:その他
(皇太子ご夫妻・香淳皇后・昭和天皇)
ジャヤワルナダ・センターの裏手にある日本記念館は、
日本人だけが入ることが許されている場所になります。
ここには皇室とスリランカの交流の証が多く展示されております。
我が国皇室とスリランカとの関係は深く、昭和天皇が皇太子であられた1921年3月、
訪欧の途次、巡洋艦『香取』で5日間にわたりお立ち寄りになり、
コロンボの他古都キャンディーをご訪問されました。
更に上皇陛下が皇太子であられた1981年3月には、同妃殿下を伴われてご訪問。
ジャヤワルダナ大統領(当時)のお出迎えを受けられました。
両殿下はキャンディーにも赴かれ、ペラデニア植物園にて記念植樹をされております。
また、新種の蘭に「ミチコ」と命名されるなど、日本・スリランカ友好親善は
皇室によって大切に育まれてきたのです。
日本の国体保持に多大な貢献をしたスリランカ、そしてジャヤワルナダさん。
皇室はその大恩を忘れることなく、国民を代表して交流をしていたことが伺えます。
休館日にも関わらず、記念館を見学できた幸運は、
天の采配としか思えない私たち一行でした。
石川シュウジ
スリランカ紀行2019(3)
- 投稿日:2023年 1月23日
- テーマ:その他
日本の恩人の記念館、ジャヤワルナダ・センターは日曜日が休館日。
現地ガイドのチャンドラさんの尽力で、特別に見学できることとなりました。
彼が館長さんと知り合いとのことで、直接交渉をしてくれたおかげです。
記念館には警備員さんがいて暫く待たされます。
厳重なセキュリティーを解除するのに時間を要し、
やっと館内に進むことができます。
館内には大統領就任署名をしたイスと机や、各国からの贈り物や肖像画が沢山飾ってあります。
サンフランシスコ講和条約でスピーチした生原稿もあり、
とても貴重なものをみた感動で胸が熱くなってきます。
一通り見学すると、裏手にある日本記念館に案内されます。
この小さな建物は明らかにスリランカの建物とは違っておりますが、
日本建築でなくどちらかというと日本風建造物といった赴きの記念館です。
ここには名前の通り日本からの贈り物を保管展示している建物ですが、
入ってみてビックリ!
なんと日本の皇族と交流された記念の写真や、
記録が数多く展示されておりました。
天皇陛下が、いかにジャヤワルナダさんの功績に
感謝していたかが伝わってくるのです。
つづく
石川シュウジ