シラス統治とウシハク統治
- 投稿日:2024年 1月 7日
- テーマ:その他
昨日は「or世界」から「and世界」へ文明が移行するお話をしましたが、
これと通じる日本の国柄をお伝えいたします。
この古事記には、「汝がうしはける葦原中国は、我が御子のしらす国である」という一文があります。
これは、我が国はシラス統治であり、ウシハク統治ではないという意味になります。
詳しく説明すると、「ウシハク統治」とは、権力者が権力関係に基づいて民衆を統治するものになります。
一方、シラス統治とは、最高権威(=神)が存在し、民衆は神の大御宝(おおみたから)であり、
その統治を神が権力者に親任するという構図になります。
ウシハク統治は、いわゆる帝国主義で、最も能力があり、最も優秀な人間が統治すると言う考え方になります。
一見理に適っているようだがそこには問題があります。それは、権力者に寿命があることです。
素晴らしい権力者の後継者争いで揉めるのです。そこで失敗すると他の帝国に支配されて、
国すらもなくなる。それが大陸の帝国主義の歴史なのです。
一方、日本では建国時から天皇がいて、国民は大御宝(おおみたから)であり、天皇から権力者に統治が信任される。これの素晴らしいことは、常にベストな権力者に統治を委ねれば良いのです。日本は、紀元前660年2月11日(皇紀元年)に成立し2681年も継続している世界最古の国なのです。
以上のことから日本以外の国はウシハク統治であり、日本のみがシラス統治であるとみることができます。
分断する西洋文明から、調和する東洋文明の時代の幕開けは、シラス統治の国柄である日本国が
鍵を握っていることを知ることから始まるのです。
石川シュウジ
「OR世界」から「and世界」へ
- 投稿日:2024年 1月 6日
- テーマ:その他
面白い法則がある。800年ごとに西洋文明と東洋文明の趨勢が入れ替わり、
交互に世界を覇す秩序が生まれては消えるという法則である。
この法則を発見した歴史学者・村山節氏が看破した通り、近年の世界情勢を鑑みるに、
近代における人類の勃興を担ってきた西洋文明・西洋的価値観はその崩壊の時を
迎えているかのような現象を示している。
これからは東洋文明の時代に入っていると著者の服部匡成氏は書いている。
これまでの西洋の価値観は「A or B」で二者択一である。これは分かりやすく、
物事をはっきりさせる為には有効な考え方。ところが「or」は激しい対立を生み、
トランプ対反トランプ、EU離脱対EU離脱反対といった国を二分する状況を作り出しています。
これからの時代は東洋的「and」的調和の政界へと転換されると著者は指摘している。
もともと日本は「and」的発想が得意な国柄です。仏教伝来時に神道を失うことなく取り入れたり、
漢字が入ってきてもやまとことばを失うことなく「漢字かな文字」を作っている。
対立的な反対運動ではなく、一見対立する意見をうまく取り入れるという
調和型折衝をするという発想への転換がこの混迷を打破し、
新たな時代への幕開けとなるのです。
これからの世界の安定と秩序を生み出すのは、「いずれか」だけではない、
「いずれも」を認める世界で得られるものとなるようです。
私は服部さんの講演を2度程聞いたが、
今まさにその通りに時代は動いているようです。
石川シュウジ
3つの問いを立てる
お正月、暇なので本棚を眺めているとある本に目が留まります。飯田史彦著「ツインソウル―死にゆく私が体験した奇跡」。2006年初版ですから、かなり前の本になります。
飯田史彦さんが、臨死体験をして、あの世の光から問われたのは次の3つでした。
「充分に、学んできたか?」
「充分に、愛してきたか?」
「充分に、使命を果たしてきたか?」
「価値があるのは、ただ学ぶ努力、愛する努力、使命を果たす努力。
この三つの努力だけだ。それ以外は、人として生きる、本来の目的ではない。」
「人間社会での成功には、価値はない」
学び、愛し、使命を果たそうと努力したならば、その結果として社会的に成功したかどうかにかかわらず、それは望ましい人生であるようです。しかし、たとえ人間社会で成功しても、学び、愛し、使命を果たそうと努力したのでなければ、それは望ましくない人生のようです。
私たちはあえて色々な制約のある状態(性別・国・親・時間など)でこの世に生まれてきます。この制約の中でいかにして3つの問いに答える努力をするのかが試されているようです。
この3つの問いは自分に向けられたものですので、一切他人と比較することがないのです。
今年一年間、この「3つの問い」を心に留めて生きたいものですね!
石川シュウジ