室温と体感温度の違い


体感温度.png

ここでは室温と体感温度の違い、輻射熱の影響についてご説明します。

人が暑いと感じたり、涼しいと感じたりするのは
室温のみに原因があると誤解されがちです。
しかし室温=体感温度ではないのです。
体感温度は、室温だけではなく身の回りの物体から放出される
輻射熱(赤外線)によっても大きく変化します。
例えば、断熱材の効いていないお部屋で
真冬にストーブを炊くと
ストーブに向いている顔やお腹側が暑いのですが
背中側や足元が寒く感じます。
これは背中側の壁と床の輻射熱で体感温度が下がるためです。

上の画像のように同じ室温20℃であっても
床・壁・天井面の温度(表面温度)の違いで
体感温度が変わってくるからです。

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これは、簡易的な体感温度の計算式ですが
この計算式にしたがうと、体感温度を上げためには
室温だけでなく、床・壁・天井面の温度を上げることが重要になります。

床・壁・天井面の温度を上げるためには
この構造体に蓄熱させる必要があります。

床・壁・天井面に熱を蓄えさせるためには、
住宅の「断熱」・「気密」が何よりも重要
なのです!



病は家から


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※ 脱衣所で冬に寒いと感じる頻度が「よくある」「たまにある」と回答した者を寒冷群、「めったにない」「全くない」と回答した者を温暖群に分類
出展:林侑江、伊香賀俊治、星旦二、安藤真太朗:住宅内温熱環境と居住者の介護予防に関するイベントヒストリー分析-冬季の住宅内温熱環境が要介護状態に及ぼす影響の実態調査-日本建築学会環境系論文集第81巻第729号、(2016.11)


住宅の室内温度と介護のリスクに関するデータをご紹介いたします。

この研究では、家における脱衣所の室温を2℃高くするだけで、
健康寿命が4年延びるという調査結果が出ております。
つまり介護が必要な期間が減ることになります。


一昨日のブログでは、一般的な
健康寿命と平均寿命の差について書きました。
本来は人それぞれ健康で暮らせる年齢と
介護を必要とする機会は違います。
個人では不確定要素があるからです。

将来の設計をする場合に、この平均値を参考にしながらも
科学的根拠によってリスク管理をすることが重要です。

室内温度を2度上げることで4年健康寿命が延びるのであれば
積極的に取り入れることをおススメいたします。

「病は気から」と言いますが
寒さを我慢するのが美徳ではありません。
「病は家から」なのです。

そのためには寒さを我慢せず
室内の熱源となる暖房機器を有効に活用することです。
合わせて家の断熱リフォームをすることで
エネルギー効率が高まります。

先立つお金が無いよ!
という方は、昨日のブログで
年金の受給時期について考察しております。
命あってのお金です。

健康寿命を延ばすためには
最初に室内環境を良くする断熱リフォームに
お金を使うことが最優先だといえますね!










健康寿命ともらえる年金を考える


健康寿命(男性72歳)まで.png
私は今年還暦を迎えます。
つまりあと5年すると年金が貰えるので、現実味が増してきました。
そので気になるのは、年金を何歳からもらうか。
一般的に「60歳」「65歳」「70歳」の節目が選択肢になります。

現在の年金制度は65歳支給の年金額を基準にすると、
60歳から繰り上げ受給すれば生涯30%減額、
逆に70歳まで我慢して繰り下げ受給すると
生涯42%割り増しの年金をもらえます。

厚生年金の標準モデル(夫の年額約188万円)で計算してみると
60歳では受給額が約132万円、
70歳では受給額が約266万円となり
計算上では2倍の差がついてきます。

日本人の健康寿命は男性72歳になります。
健康寿命の72歳までの年金総額を比べると、
60歳受給の約1577万円(12年分)に対して
70歳受給を選んだ場合は約532万円(2年分)で
約1000万円の差がります
(図参照)

年金総額は男性の平均寿命(81歳)でほぼ"トントン"になり、
それ以降は70歳受給が逆転します。
元気な60代で年金を我慢、体の自由がきかなくなる
80代から多くの年金をもらうことが賢い選択と言えるのでしょうか?
はなはだ疑問です。

ましてこの数字は平均的なものになりますので
個々の健康状態を考えると
はなはだ怪しいものになります。

「元気なうちに繰り上げ受給し、
人生を豊かにするために年金を使う」

この考え方がは決して的外れではないと
私は考えております。

次回は、その年金を何に使うのかを
考えてみたいと思います。



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