どのように「しあわせの家」を手に入れるのか?


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(麗澤大学経済学部教授 清水千弘さんより)

このように整理してみると「家をどうして買うのか」という問いに対して、
私たちは広い意味で効用・利得を得る、つまり「しあわせ」になるために家を買うと定義しても良い。
そのためには、現在の日本においては、資産価値の変動から解放されることが何よりも重要であり、
住まうことによって得られる効用または利得が重要になってくるのです。
つまりその空間と時間を特に誰とどのように共有するのか
といった問題を重視しないといけません。
一人で過ごすのか、他人と時間と空間をシェアして過ごすのか(シェアハウス)、
家族と過ごすのか、どのように過ごすのかといったことを明確に定義した上で、
人と家とをマッチングしていかなければならないのです。

そのマッチングにおいては,科学技術の進化は人々の消費行動を変化させて
(IT技術による住宅市場の変化)、そこに介在する専門家のあり方をも変化させます
(住宅市場の専門家の役割)。

さらには住宅の中で過ごした時間から得られる効用を最大にしようとすると、
その家の中に住む人、家族の変化に応じて家もまた変わっていかなければなりません。
家に要求される性能は、そこに住む人たちによって変化するからです。
そしてそこに住む人たちも、子供は成長し、大人も一年ずつ年をとり、
その変化に 応じて「しあわせ」に住むための家の条件が変化していくことになります。

「家」と「住まう人たち」との間に不一致が存在する場合には、

それを修正していかなければなりません。いわゆる「リノベーション」

必要になるのです。

リノベーションとは、単に建物をリフォーム(汚い部分を綺麗に)

するのではなく、新しい思い出を描くためのキャンバスを作り直す、

といった方が正確であると考えています。

                               

そのキャンバスを作り直すお手伝いをするのが、私たちの仕事になります。

石川シュウジ



家を買って幸せになる人と不幸になる人


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(麗澤大学経済学部教授 清水千弘さんより)

投資から得られる利得は投資期間中に発生するキャッシュフロー、
つまり家賃収入と(価格が上昇していれば)売却時に得られる売却益から構成されます。
そうするとたとえ価格が下落し、売却益がマイナスであったとしても、
投資期間中の家賃収入の合計が売却損よりも上回っていれば、
投資の利得はプラスだということがいえます。

これを自分で利用するということで考えれば、キャッシュフローは
住宅に住むことによって得られる「満足度」「しあわせ度」となります。
住むことによって得られた「しあわせ度」の合計がゼロのような人は
(またはそのようなしあわせを重視しないで購入した人は)
購入後に発生する建物の「経年減価」やマクロ環境の変化に伴う
資産価値の変動によって「利得」が負になってしまう確率が高くなります。

逆に経年減価や人口減少などに伴うマクロ的な価格下落が発生したとしても、
住むことの「しあわせ度」が十分に大きければ、
そのような住宅投資によって利得を得ることが出来るのです。

そう考えるといくら経年減価が発生しようとも、価格が下落局面にあったとしても、
住むことで「しあわせ」であれば投資をすればいいと考えます。

もし、資産価格の上昇だけが住宅を購入することの利得であるとすれば、
今の日本では経年減価率が大きく、マクロ的には大きく上昇することがないため、
家を買った人は不幸になってしまうのです。

このような視点に立ったときに、どのタイミングで住宅を
買うべきかということは、経済的な基準以外の判断軸が大切となりますね。

                                

*判断軸つまり「しあわせの基準」は、人それぞれ違いますので

家に対する考え方も次第に変化していますね。

石川シュウジ



「家」を「買う」ということ


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(麗澤大学経済学部教授 清水千弘さんより)

 住宅ビジネスに関わる私たちは「家(いえ)」とは何か、
どうして人は家を買うのか、ということを正確に理解しておく必要があります。
まず「家」とは何か、「買う」とは何かを考えましょう。

古くは、「家」は男の甲斐性とみられていました。
嫁入りする女性が家財道具などを用意する代わりに、
それを迎える男性は家を建てるという風習もありました。
家を「買う」または「建てる」ということは、
男にとって独り立ちをする通過点であり、
その大きさは"甲斐性"の象徴であったといえます。

また、株や不動産が大きく上昇していたバブルまっただ中では、
家は資産の象徴でした。バブル期だけでなく、戦後の日本の住宅価格は1
990年のバブル崩壊に至るまでは右肩上がりで上昇してきたため、
それを持つことで大きな資産を手に入れることができました。
つまり家とは、日本人にとって経済的な甲斐性を示す尺度であり
富の象徴だったと言っても良いのです。

次に「買う」ということを考えます。
私たちがものやサービスを買うとき、それに支払う対価として
「おいしい」「気持ちいい」などといった効用を期待して購入します。
つまり、大小にかかわらず「しあわせ」な気分を味わうために
「買い」、お金を支払います。
その上で、住宅とは「投資」という側面も持っています。

スタンフォード大学のルーエンバーガー教授は、
"「投資」とは後の利得を得るための現時点で行う「資源の契約」である"
と定義しています。
家に投資をするということは、その家を手に入れることで
後に発生する利得を手に入れるために、
現在において何千万ものお金を使うという契約をするといえます。

つまり家を買うということは、その何千万円もの対価として、
将来において「幸せ」な気分を味わうことが期待されているはずなのです。

続く

                             

清水教授の考え方に共感する 石川シュウジ



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